みなさんこんにちは、ムービー3分クッキングの時間です。
自分の作品がコンクールで落選したり、人からダメ出しされるのって辛いですよね。
大事に時間をかけて書いた作品をほど、まるで自分のことを否定されたような気持ちになってしまいます。
そのうち、
- 頑張っても結果が出るか不安
- 人に読んでもらい意見されるのが怖い
と弱気になって、最終的には書くのを辞めてしまう人もいます。
今回はそんな人たちを応援する記事です。
(と言いつつ、本当は脚本の先生に提出した作品をダメ出しされて、めちゃくちゃ凹んでいる自分自身を励ます記事なんですが……)
脚本家は直すことが仕事
「脚本は直しの美学」という言葉があります。
自分が面白い脚本を書くだけはプロの脚本家にはなれません。
もちろん自分が面白いと思うものを書くことは大事なことですが、何よりも大事なことがあります。
それは、観客が面白いと感じるかどうかです。
さらに、映像作品にはプロデューサー、監督、役者、スタップなど多くの人が関わっています。
- 予算がないからこのト書きを直してほしい
- もっとシーンや芝居に動きを出してほしい
- こういう言い回しにして欲しい
など、それぞれの立場から脚本に対する意見や要望があります。
脚本家はそれらの意見を聞きながら、作品をより良いものに書き直していきます。
つまり脚本家が初稿を書くことは仕事の始まりに過ぎず、直すことが本番なんです。
なので、どんなに売れっ子の脚本家の方でも
- 3〜5稿で決定稿になることは稀
- 取材をしていくうちに10稿を越える
- 20稿にまで直しが及ぶこともある
と初稿で完成することはまずありません。
「自分はプロじゃないから周りの意見は関係ないよ」
と思う人もいるかもしれませんが、コンクールにおいては観客や製作陣を意識しているかどうかも審査の対象になります。
製作陣がどのような視点で脚本を読んでいるかについてはこちらの記事に詳しく書いてあるので、良かったら読んでみてください。
このように、あなたがプロの脚本家を目指すなら自分の作品を直すことを避けては通れません。
- 初稿の作品がコンクールに落ちたくらいで才能がないと諦めていいの?
- たかが3、4回目の直しを命じられただけで才能がないと諦めていいの?(←今の自分)
スポーツに例えると今のみなさん(わたし)は、
- 失敗したくないので試合に出はたくないです!
- でもどうにか練習だけでプロになりたいです!
- 三振したくないので確実にホームラン打てるようになってから試合に出ます!
と言っているようなもんです。
試合に出ずに練習だけしていれば負けることはありませんが、勝つことはできませんし、プロにもなれません。
何も書かずに映画やアニメだけ見て勉強していればコンクールに落ちることはありませんが、絶対にプロにはなれません。
書きながら失敗して、試行錯誤する中で成長してプロになるんです。
失敗から得るものの方が大きい
多くの時間を費やした作品をボツにしなくてはいけなかったり、大幅な書き直しが必要になると、それまでの時間を無駄にしたような気持ちになります。
でも決して無駄ではありません。
- どれだけ映画やドラマをみても
- どれだけ脚本に関する本を読んでも
- どれだけ入念にストーリーを考えても
実際に脚本を書き、誰かに読んでもらい、意見を聞かなくては分からないことがあります。
「この方法は失敗だったと身をもってわかること」は成功するまでに必要なことなんです。
物語の主人公だって必ず失敗を経験することで成長してる!
成功までの過程を楽しめる人が一番強い
成功することはもちろん大事なことです。
ですが、結果より過程にこそ本当の価値があると思います。
綺麗事とか、負け犬の遠吠えとか言われそうですが、
物語で例えるなら、結末は大事だけど、面白い物語って結末までの過程がめちゃくちゃ面白いじゃないですか。
結末に大したバリエーションはありません。成功した/失敗した、ハッピーエンド/バッドエンドくらいですよね。
結末までにどんな道を歩むのか、その過程に納得できればバッドエンドでも観客は受け入れるんです。
せめて落ち込んでいる今くらいは、自分を物語の主人公だと思いましょう。
凹んでいるだけでは前に進みません。
とにかく書きまくって、いい結末に向けてストーリーを前に進めましょう。
まとめ
最後にまとめです。
- 脚本は直してナンボ
- 失敗なしでプロにはなれない
- 失敗の経験には特別な価値がある
- どんどん書いてどんどん書き直せ!
応援してます! がんばれ、みんな!
(がんばれ、自分!)
審査員はプロ! あなたの作品が初稿か、何度も直しを重ねているかすぐわかっちゃうよ!