≫シナリオ学習の始め方完全ガイド
初心者でも面白い脚本を書く方法を教えます
»詳細はこちら

【脚本のプロットの書き方は?】重要性やメリット・デメリット、上達方法をわかりやすく解説

シナリオ

「プロットってどう書けばいいの?」

「プロットって書く必要ある?」

今回はそんな方に向けたシナリオのプロットに関する記事です。

この記事でわかること
  • プロットとは何か
  • プロットの目的と役割
  • プロットを書くメリットとデメリット
  • プロットの作り方
  • プロットの上達方法

プロットは目的によって文字数や書く内容が異なります。

さらに方法が確立されていないため、初心者の方はどのように書いたらいいかわからないと思います。

そこで今回は、プロットについての基本的なことから実践的なことまでわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

プロット学習に役立つ動画配信サービスはココ!


    

U-NEXTは国内最大の動画配信サービス

  1. 国内No.1の見放題作品数
  2. 書籍も読み放題
  3. 新作レンタルのポイントが毎月もらえる
  4. 31日の無料お試し期間がある
  5. 同時視聴・4K画質など機能面も充実

プロットとは

プロットは英語で「書く・描画する・点を打つ・構想」などの意味を持ちます。

シナリオでいうプロットとは、ストーリーの設計図に該当します。

メモ書き程度の簡単なプロットを書いてからシナリオに取り掛かる人もいれば、細かい設定やセリフまで決めてからシナリオを書く人、プロットを書かずにいきなりシナリオを書く人まで様々です。

あらすじとプロットの違い

皆さんが知っているプロットに近いものとして、文庫本の裏表紙やウェブサイトに載っているあらすじが挙げられます。

あらすじとプロットの大きな違いは結末まで書かれているかどうかにあります。

商業作品のあらすじは、まだその作品を見ていない相手に対して、その作品を見たくなるような書き方をします。

そのため結末やどんでん返しは書かず、「物語は意外な展開へ……」など含みを持たせたり、煽るような文章になります。

しかしプロットはストーリーの流れを確認するための設計図なので、起承転結をありのままに書く必要があります。

コンクールなどで求められるあらすじも、審査員がストーリーを把握するためにあるものなので、きちんと結末まで書くように気をつけましょう。

プロットのメリットとデメリット

プロットの書き方について学ぶ前にプロットを書くメリットとデメリットについて知っておきましょう。

プロットのメリット
  • 頭の中のイメージが明確になる
  • ストーリーを俯瞰で捉えられる
  • シナリオの破綻や失敗がなくなる
プロットのデメリット
  • ありきたりなストーリーになりやすい
  • シナリオ執筆が退屈になりがち

プロットを書くことで、頭の中で漠然と考えていたイメージやアイデアが明確になります。

さらにストーリーの流れを俯瞰することができるので、不要な部分や退屈な流れが見つけやすいです。

シナリオ段階では難しい大幅な構成の変更がプロットでは容易に可能です。

プロットを作ってからシナリオ執筆に入ることで大きな破綻や失敗がなくなり、安心して執筆することができます。

反対にプロットを作成してからシナリオを書くことでストーリーがありきたりなものになりやすいという欠点もあります。

またシナリオを書きながらストーリーを考えていくことが楽しいという人にとっては執筆作業が退屈なものになってしまうかもしれません。

プロットの種類

プロットは大きく、自分用のものと他人に見せる用のものの2種類に分けられます。

自分用のプロットはアイデアを忘れないために書かれるメモや記録なので、自分が読み返した時に理解できればどんな形でも構いません

大事なキーワードだけ書かれていたり、出来事を箇条書きで書いたり、セリフだけが書かれていたりと人によって様々で、これといった正解はありません。

一方他人に見せる用のプロットは、実際の執筆に入る前に作品に関わる人たちに作品の世界観やキャラクター、ストーリーの展開を伝えるためにあります。

そのため、見せる相手や制作段階によって文字数や内容は異なります

映画やドラマ、アニメや漫画は多くのスタッフが関わる集団作業です。

執筆に入る前の段階からきちんと練られたプロットがあることによって、執筆段階での大幅な変更がなくなり、制作がスムーズに行きます。

プロットを書くべき理由

つまり、コンクールの際に書くあらすじの様に、プロの脚本家には面白い脚本を書く能力だけでなく、そのストーリーの面白さを伝えるために必要な情報を限られた文字数でわかりやすく伝える能力=プロットが上手く書ける能力が求められるということです。

みなさんがもしプロの脚本家としてやっていこうと考えているなら、ぜひプロットを書く力を身につけてください。

プロットの作り方

まずは自分用のプロットを作りましょう。

文字数や体裁は気にせず、アイデアやイメージを羅列するなどして、頭の中のイメージを具現化していきます。

イメージが固まってきたら、それを文章の形でまとめ、他人に見せる用のプロットにしていきます。

プロットのコツ

プロットを作るコツは簡潔に書くことです。

そのためには作品のテーマやストーリーの骨格、主人公の葛藤や目的など抽象的で大きなところから定めていき、具体的なエピソードを決めていくと上手くいきます。

プロットで書くべきこと

・必要な固有名詞

主要キャラクターの人名や物語の舞台になる地名、その他重要な組織や集団の名前やその物語独自の概念や技術の名前は必ず書いてください。

・キャラクターの目的

特に主人公の目的は重要です。事情や背景、信念などの必要であれば書きましょう。

・ストーリーの転換点

ストーリー展開に重要な出来事、三幕構成で言うミッドポイントやプロットポイントです。

・書きたいテーマやジャンルによって変わる

恋愛や人間模様を描いたものでは感情の流れや、登場人物の成長や変化が重要になりますし、ミステリーなら謎や伏線を書く必要があるでしょう。

プロットで書いてはいけないこと

・ストーリーの本筋と関係のないこと

具体的な描写やギャグシーンなどは必要ありません。

本筋と関係のないシーンを書いているときは作品のテーマやストーリーの骨格がきちんと掴めていないことが多いです。

・「いろいろあって」などの曖昧な表現

プロットには「いろいろあって」の「いろいろ」を書いてください。

文字数の都合で書けない場合は余計なことを書いているはずです。

ストーリーの優先順位をもう一度皆直しましょう。

プロットの文字数

プロットの文字数は見せる相手や目的によって異なります。

初心者の方は少ない文字数のプロットから、徐々に文字を増やしていくトレーニングをすると効果的にレベルアップできます。

・200字プロット

物語の骨格、世界設定とキャラクターなど最低限の要素を簡潔に書ける文字数です。

細かいエピソードが書けないぶん、テーマやメッセージがわかりやすく伝わります。

・400字プロット

ストーリー、世界設定、キャラクターなどストーリーを構成する要素を一通り盛り込むことができる文字数です。

サブストーリーや脇役まで説明することはできないが、テーマを中心にしっかりと内容を絞り込む必要があり、ストーリー構成の練習として最適です。

もし400字でストーリーを上手く説明できない時はストーリーに何らかの問題があると考えましょう。

・800字プロット

多くのシナリオコンクールではこの文字数のあらすじを採用しています。

サブストーリーや脇役まで説明でき、これよりオーバーする場合は書かなくてもいいことを書いている可能性が高く、足りない場合は書くべきことをきちんと書けていない可能性が高いです。

・1600字プロット

より細かなエピソードやキャラ設定や世界観まで説明できる文字数です。

もしある程度の長さの作品を書こうと思っている方で「書くことがない」と感じた場合は、エピソードが足りていなかったり、設定の作りこみが甘い可能性があります。

プロットでよくある失敗

ストーリーのバランスが悪い

  • 「冒頭が長くストーリーが進んでいかない」
  • 「エピソードが少なく中身がスカスカ」
  • 「結末がご都合主義・きちんと完結していない」

などが挙げられます。

ストーリーのバランスを三幕構成で表すと1 : 2 : 1の比率が望ましいです。

それぞれの幕の役割や詳しい構成の作り方についてはこちらの記事に詳しく書いています。

ストーリーがわかりづらい

複数のジャンルを組み合わせたり、キャラクターを多く登場させることによってテーマを見失ってしまい、ストーリーがわかりにくくなってしまいます。

もちろん、ジャンルを掛け合わせたり、魅力的なキャラクターを複数登場させることによっていい相乗効果を生む場合もあります。

しかし初心者のうちはあまり難しいことをしようと思わずに、自分の伝えたいテーマをわかりやすく伝えることを心がけてください。

テーマの選び方についてはこちらの記事を参考にしてみてください。

ストーリーに変化がない

ストーリーには何かしらの変化がなくてはいけませんが、初心者のうちは大した見せ場がなく、メリハリのないストーリーになりがちです。

その最も多い原因の一つは主人公にあります。

主人公とは何かしらの問題や目的を持ち、それを解決・達成するために行動する存在です。

観客はそんな主人公の姿に共感し、成長や変化を応援します。そして主人公の問題や目的が達成されたとき、観客はカタルシスを感じるのです。

しかしストーリーに変化のないプロットは、主人公が大した問題や目的を持っておらず、行動を起こさず、なんの変化や成長をしていないことがほとんどです。

もう一度主人公を見直すことでストーリーにも変化が生まれます。

キャラクターについてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

プロットが完成したら

誰かに読んでもらう

どんなに完璧なものが書けたと思っていても、必ず思わぬ穴や見落としは存在します。

シナリオスクールに通っていてプロの先生に見てもらえれば、適切なフィードバックがもらえるでしょう。

シナリオを書く仲間がいれば、お互いのプロットを読んで意見を出し合うのもいいかもしれません。

全くのアマチュアの知人や友人に読んでもらう場合は、その意見を鵜呑みにするのではなく、観客の素直な意見として受け止め、伝わった部分と伝わらなかった部分を見極めて改善するようにしましょう。

いずれにせよ大切なのは、作品を批判されても自分を否定されたと思わないこと、自分の書きたいテーマを何より大事にすることです。

シナリオを書く

プロットが完成したら、シナリオの執筆に取り掛かりましょう。

プロットがあることでストーリーに大きな破綻はなく、ト書きやセリフなど細部にこだわってシナリオを書くことができるでしょう。

「プロットがあってもまだ不安がある」という方は、シーンごとに設計図を書く作業「ハコ書き」を作成してみましょう。

プロットにこだわりすぎない

完璧を求めるあまり、いつまでもプロットが完成しないという人がときどきいます。

より良いものを書きたいという気持ちは素晴らしいですが、最終目標はシナリオを完成させることを忘れてはいけません。

それに、いくらプロットに時間をかけても、実際にシナリオを書いてみるとプロット通りにいかないことがほとんどです。

6割7割の出来で誰かに一度プロットを読んでもらったり、ストーリーのテーマや骨格、キャラが出来上がっていればシナリオを書いてみるというものいいと思います。

プロットについて学べるおすすめ書籍

「面白い小説を書くためのプロット徹底講座」

¥1,980 (2023/11/07 18:33時点 | Amazon調べ)

プロットについての基本的なことから実践的なことまで網羅的に学べる本です。

本記事もこの本の内容を参考に書かれています。

この本の特筆すべき点は、失敗プロットが掲載されているところにあります。

初心者がプロットのどのようなところでつまずき、それをどのように改善していけばいいのかを、この本で学ぶことができます。

「野沢尚のミステリードラマは眠らない」

本書には著者が実際にドラマ化された作品のプロットが掲載されています。

さらに本書の特徴は、アイデアやテーマの着想の段階から、プロの脚本家がどのような過程を経て脚本が完成しているのかを実例とともに解説されているところにあります。

脚本家を目指す人なら買って損はないので、ぜひ一度手にとって見てください。

プロットを上達させる方法

プロットを上手く書くにはたくさんの作品を観ることに尽きます。

ただ無意識に観るのではなく、客観的に作品を分析することでストーリーのテーマや骨格を的確に捉え、作品を要約する能力が身につきます。

既存の作品を決まった文字数のプロットに書き起こしてみる「逆プロット」というトレーニングも効果的です。

さらに、多くの作品を分析することは、

  • プロのシナリオの手法を学ぶことができる
  • 自作のアイデアや改善点が見つかる
  • 作品の幅が広がる
  • 自分の書きたいテーマやメッセージがはっきりしてくる

といったメリットもあります。

多くの作品をコスパよく観るには動画配信サービスに加入すると便利です。

まだどこにも加入していないという方におすすめなのはU-NEXTです。

動画配信サービスに迷ったらコレ!


    

U-NEXTは国内最大の動画配信サービス

  1. 国内No.1の見放題作品数
  2. 書籍も読み放題
  3. 新作レンタルのポイントが毎月もらえる
  4. 31日の無料お試し期間がある
  5. 同時視聴・4K画質など機能面も充実

U-NEXTの最大の特徴は31日間の無料体験期間があることです。

「まだどのサービスにも加入していない」

「加入すべきか迷っている」

という方は、まずは一度無料で試してみてはいかがでしょうか?

その他の動画配信サービスについて詳しく知りたいという方はこちら↓

作品の分析方法について詳しく知りたいという方はこちら↓

最後に:プロットよりも面白いシナリオを目指す

どれだけ綿密なプロットを作っても、いざシナリオを書いてみるとしっくりこなかったり、新しいアイデアを思いつくことがあります。

そういうときはプロットから逸脱することも大切です。

プロット通りに書くシナリオはストーリーの破綻を防ぐことはできますが、観客を唸らせるようなストーリーが生まれにくいことも事実です。

プロットはあくまで最悪の事態を防ぐためのお守りという意識で、プロットよりも面白いシナリオを目指して執筆にのぞむことが、プロットに対する最も正しい姿勢だと思います。

これからプロの脚本家を目指していきたいという方はこちらの記事もご覧ください↓

タイトルとURLをコピーしました