- 「シナリオって何?」
- 「シナリオって小説と何が違うの?」
という方も少なくないと思います。
シナリオは小説と同じで文章によって物語を表現します。
しかしこのふたつには決定的な違いが存在することを知っていますか?
この記事ではそんなシナリオの初歩的だけど意外と知られていないことについてみなさんにお伝えします。
シナリオを書くうえでとても大切なことなので、最後までお付き合いください。
シナリオ学習の第一歩は作品を観て分析することです。
これは初心者でもすぐにできて、かつプロの方でも日頃から行なっているとても重要なことです。
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シナリオの構成要素
まずは基本事項を簡単におさらいしましょう。
シナリオとは映画やテレビなどの脚本のことです。場面の構成や人物の動き、セリフなどを書き込んだもので、台本と呼ぶこともあります。
シナリオは「柱」「ト書き」「セリフ」の3つ要素で構成されています。
柱はシーンの場所や時間を表し、ト書きはシーンの状況や登場人物の動き、セリフは登場人物の話す言葉を書きます。
ラジオドラマのシナリオには柱がいらないなどの一部の例外を除いて、基本的にシナリオはこの形で表現します。
シナリオの役割
おそらくシナリオに馴染みがない方も多く、目にする機会の多い小説と比べると、読みづらい印象を受けると思います。
それは書いたものがそのまま観客に届く小説と違って、シナリオは観客に向けて書かれるものではないからです。
シナリオは制作スタッフに向けて書かれるものです。
家を建てるとき、大工は設計図をもとに材料を集めて組み立てます。映像作品づくりもそれと同じで、スタッフはシナリオをもとに制作を進めます。
具体的には、○田中家・居間(朝)という柱があったら、スタッフは居間のセットを組み、朝の照明を用意しなければなりません。
ト書きに「朝食を並べている」とあれば朝食を用意し、太郎と花子役の俳優をキャスティングしなければならないということです。
シナリオとは制作陣のための設計図です。
初心者の方は面白い作品を書こうと一生懸命で、このことは忘れてしまいがちです。
読み手に面白いと感じてもらうことはもちろん大切ですが、見やすい設計図になっているかどうかも意識しながらシナリオに取り組むようにしてください。
シナリオの書き方を学ぶには
詳しい書き方が知りたいという方は、好きな脚本家のシナリオブックを読んで勉強するのが最も効果的です。
「好きな脚本家のシナリオブックがない」「どれを買っていいかわからない」という方はこちらの本がおすすめです。
これまで多くのシナリオブックを読んできましたが、シナリオの書き方は脚本家によってそれぞれ個性があり、コンクールに向けてシナリオを書こうとする方には参考にならない場合もあります。
そんな中で比較的手に入りやすく、一般的な書き方をしているのが野木亜紀子さんのシナリオだと感じました。
野木さんのシナリオは柱・ト書き・セリフに一切の無駄がなく、内容もとても面白いです。
シナリオ書く方なら勉強になることが多いので、ぜひ手に取ってみてください。
シナリオの目的
シナリオがスタッフのために書かれるために「柱」「ト書き」「セリフ」の形式を取っていることは理解していただけたと思います。
ではシナリオの最終目的、つまり何のためにシナリオを書くのでしょうか?
「自分の想いををみんなに伝えるため」と初心者の方は考えてしまいがちです。
それは決して間違いではなく、シナリオを書き続ける上で大切なことです。しかしそれだけではプロになることはできません。
何のためにシナリオを書くのか?
それは観客に面白いと感じてもらうため、もっと具体的に言うと観客の感情を動かすためです。
観客の感情を動かす
観客の感情とは大きく「見たい」「感じる」「わかる」の3つに分類されます。
「見たい」とは「結ばれてはいけない二人が両思いになってしまった」「意外な人物が容疑者として浮上してきた」など、続きが気になってしまうといった好奇心にかかわる感情です。
「感じる」とは理屈抜きに笑ったり、泣いたり、怖がったり、ドキドキしたりするような本能的な感情です。
「わかる」とは登場人物と感情が同化する、つまり共感の感情です。これは3つの中で最も重要な感情になります。
共感の重要性
次のシーンを思い浮かべてみてください。
男が座っているテーブルの下に爆弾が仕掛けてある。しかし男はそれに気づいていない。
そのシーンを見てどんな感情が生まれるでしょうか?
先ほど分類した3つの感情で説明すると、
「男はどうなるんだろう」「結末が知りたい」これらが「見たい」。
「いつ爆弾が作動するんだろう」「はやく爆弾に気づいて!」とハラハラするのが「感じる」という感情です。
しかし、その男が極悪非道な犯罪者だったら?
もしくは、お腹に子を抱えた妻を持つ心優しい男だったら?
後者のほうが、「どうにか助かってほしい」「助けてあげたい」とより強い感情を抱く方が多いと思います。
これが「わかる」が重要である理由です。
共感によって観客の気持ちが他人事から自分事になり、それによって「見たい」「感じる」という感情もより強く働くのです。
感情について詳しく学ぶには
「観客の感情の仕組みについてもっと知りたい」という方は『感情から書く脚本術』という本に詳しく書かれています。
シナリオを書こうとする方には必読の内容ですので、興味がある方は手に取ってみてください。
まとめ
より観客の感情を動かすには共感が必要です。
- 「どうすれば共感できる登場人物がつくれるのか」
- 「観客はどんなところで感情が動くのか」
これらを知るにはあなたが観客となって多くの作品を観るのがいちばんの近道です。
- 「この作品のどんなところで感情が動いたのか」
- 「登場人物のどんなところに共感したのか」
これらを意識しながら作品を観る癖をつけましょう。
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